ドコモは、シェアパック専用の「シンプルプラン」と「ウルトラシェアパック30」を発表しました。ドコモはこのサービスの提供をユーザー還元の一つとして位置づけていて総額で「300億規模のお客様還元を実施した」との情報をニュースサイトで確認しました。
【発表されたサービス内容】
- シェア専用「シンプルプラン」の新設
- 「ウルトラシェアパック30」の新設
- 「ドコモポイント」dポイントの移行
名目は「ユーザー還元」実態は「打倒ワイモバイル」
シンプルプランが契約できるのはシェアパック限定なので1回線を単独で持っている場合や、スマホやタブレットを2台目に追加する契約として加入しているユーザーはシンプルプランに加入することはできません。新規で加入してくるお客様より既存ユーザーを囲い込む戦略のように見えます。
家族が3人の場合、父親、母親、子供で「シンプルプラン」「シェアパック5」に加入スマホ料金の合計は10,540円になります。一人当たり平均で3,513円という計算です。
子供はU25応援割で+1GB付くので家族皆で6GBを分け合うと考えるとワイモバイルの料金プランであるプランSが1年目・・・1,980円、2年目・・・2,980円 2年間の平均は2.480円となります。
ただし、比べる対象として問題が一つあります。それは、ドコモのシンプルプランの通話料金は20円/30秒ということです。ワイモバイルは10分かけ放題で平均2,480円なので圧倒的に安くなります。
スマホ代の平均は6500~8000円というデータがありますが、今後平均金額は下がるかもしれませんが、まだまだワイモバイルの価格まで値下げをするつもりはなさそうな雰囲気を感じます。
ドコモの吉澤社長はMVNOに対し「提携・連携していく」という言葉を使われていることから自社回線を使っているMVNOに敵対意識は持っていないものと思われます。実際、1年間の端末販売台数は横ばいでそこまでユーザーが離れている認識もないようです。
しかし、こういったプランが発表されたとしても活用するのはこの情報を知った一部のユーザーのみでMVNOに乗り換えようと検討し始めた人を説得する材料の一つとしてドコモはプランを用意したものと私は考えています。
MVNO→ドコモへの流れはなさそう
シンプルプランは加入条件があるので簡単に加入できないことからMVNO→ドコモへの流入は少ないでしょう。格安スマホは通信速度が遅くなる、キャリアメールを使えないというデメリットはありますが、やっぱりキャリアに戻ろうと考えて実際に戻った人は私の周りでは見かけたことがありません。
まとめ
ドコモはワイモバイルを意識してプランを作ってきましたが、まだまだパンチ力の弱いプランなので今後の動向に注目です。ドコモから格安スマホに乗り換えを検討している人はドコモショップにて実際に料金がどのように変化するのかを確かめ、格安スマホに乗り換えるかどうか決めるという流れが続きそうです。